内視鏡センター

内視鏡センターとは

当院では内視鏡検査・治療に力を入れており、日々約50件の内視鏡検査を行っています。
一般的な検査としては従来の上部内視鏡検査(胃カメラ)、下部内視鏡検査(大腸カメラ)、その他にも内視鏡を使用した精密検査や特殊検査を日々行っております。

上部内視鏡検査(胃カメラ)、下部内視鏡検査(大腸カメラ)
狭帯域光観察(NBI)
がんの早期発見や正確な診断のために有効です。
超音波内視鏡検査(EUS)
通常の内視鏡では確認できない組織の内部を観察します。
逆行性胆管膵管造影検査(ERCP)
内視鏡(カメラ)を使って胆道や膵管に造影剤を注入し、状態をレントゲンで確認します。
Blue Light Imaging(BLI)、LinkedColor Imaging(LCI)
新たに高出力4LED 光源を用いた特殊光観察を行います。

いずれの検査も増加傾向にありますが近年日帰りの大腸ポリープ摘出が特に多くなってきています。
体への負担が比較的少ないため、約半数は日帰りで治療しました。大腸癌の半数は内視鏡的に切除しています。

治療は大腸ポリープに対する内視鏡的大腸ポリープ切除術、内視鏡的粘膜切除術(EMR)、早期大腸癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)、閉塞性大腸癌に対する内視鏡的消化管ステント留置術、総胆管結石や胆膵悪性疾患による黄疸に対し内視鏡的胆管ステント留置術(ERBD)、内視鏡的乳頭切開術(EST)を行っています。また胃粘膜下腫瘍に対しては外科と合同で腹腔鏡内視鏡合同手術(LECS)も施行しています。
また、急性胆のう炎に対して、従来の経皮経肝胆のうドレナージ術(PTGBD)だけでなく、内視鏡的逆行性胆のうドレナージ術(ERGBD)にも対応しています。

地域の皆様のニーズに応えられるようにしていきたいと思います。


内視鏡で行える検査

上部

上部内視鏡検査は、口や鼻から先端に映像機能のある内視鏡を挿入し、上部消化管(食道、胃、十二指腸)の観察を行う検査です。
正式名称は「上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)」といいます。

上部内視鏡検査で発見可能な病気例

  • 逆流性食道炎
  • 胃炎(ピロリ菌未感染、ピロリ菌現感染、ピロリ菌既感染・除菌後)
  • 胃ポリープ
  • 十二指腸潰瘍
  • 食道がん
  • 食道ポリープ
  • 胃潰瘍
  • 胃がん
  • 超音波内視鏡検査
    (EUS)
  • 狭帯域光観察
    (NBI)
  • 内視鏡的粘膜下層剥離術
    (ESD)
  • マーキング
  • 食道EMR
  • 食道ESD
  • 食道拡張
  • 食道胃静脈瘤硬化療法
  • 胃止血術
  • 胃アニサキス
  • 胃ポリペクトミー
  • 胃・十二指腸EMR
  • 胃拡張
  • 十二指腸止血術
  • PEG造設
  • PEG交換
  • 異物除去

下部

下部内視鏡検査(大腸カメラ)とは、肛門から内視鏡を挿入して大腸の内側の状態を観察する検査です。
下部内視鏡検査では、大腸(結腸と直腸)の内腔と一部の小腸の内腔を観察します。直腸から盲腸までの炎症、がんやポリープ、潰瘍などの病変を調べるために行います。

上部内視鏡検査で発見可能な病気例

  • 大腸がん
  • 腺腫
  • 虚血性腸炎
  • 潰瘍性大腸炎
  • 超音波内視鏡検査
    (EUS)
  • 狭帯域光観察
    (NBI)
  • 内視鏡的粘膜下層剥離術
    (ESD)
  • マーキング
  • 大腸止血術
  • 大腸ポリペクトミー
  • 大腸EMR
  • 大腸減圧
  • 大腸拡張
  • 異物除去
  • 小腸鏡

大腸内視鏡検査のすすめ

当院は静岡県東部の富士市で消化器を中心にした、急性期55床、緩和病棟20 床からなる病院です。小病院ではありますが、富士医療圏においては富士市立中央病院に次ぐがん登録がある病院です。2023年度1年間に上部消化器内視鏡5000件、下部消化器内視鏡5000件、胆道内視鏡150件を行っておりました。
内視鏡センターは、検査台4台、リカバリー19床、洗浄機5台で1日当たり4040~50件の検査治療を行っております。
近年、大腸癌の急速な増加に伴い可能な限りclean colonを目指して積極的に切除しております。その結果、2023年度の大腸内視鏡治療件数は、1347件で1治療当たり2.66 個の腺腫・癌を切除していました。

エルピクセル社製大腸AIは2023年9月より導入しており、指導医から初心者まで12 名の内視鏡医師に経験してもらいましたが、有用であったとの意見もありますが、エキスパートの中には、いらないというDr.もおりました。私自身が経験した症例数はそれほど多くありませんが、他社のAIと比較すると偽陽性が少なく、ポリープの存在をマークするマーカーが過剰に目立つことがないことが良い点かと考えております。

切除した早期大腸癌はESD30病変、EMR ・ポリペクトミー86病変でありました。癌は回盲部から直腸まで、まんべんなく存在しますが、やはりS状結腸,直腸に多く認められております。屈曲が強く、すっと抜けてしまう肝湾曲,脾湾曲やS状結腸の病変の見落としをAI が指摘してくれるものと考えます。
特に55㎜以下の早期大腸癌が15%も存在し、sm病変も存在したことは腺腫であれば切除することが望ましいと思っております。

2023年 内視鏡件数

上部 5,600件
下部 5,038件
胆道 152件
計 10,790件

大腸内視鏡治療

件数 1,380件
切除総個数 3,583個
1件当の平均 2.66個
切除した大腸癌 126例

ESDで治療した大腸癌 30病変

ESDで治療した大腸癌

ポリペクトミー・EMRで治療した大腸癌 86病変

ポリペクトミー・EMRで治療した大腸癌

胆道系内視鏡検査

十二指腸にある胆管や膵管の開口部から機材を挿入して、胆管や膵管の検査や治療を行います。
内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)は、内視鏡(カメラ)を使って胆道(胆嚢や胆管)・膵管(膵臓の管)に造影剤を注入し、これらの管の状態をレントゲンで見る検査です。

上部内視鏡検査で発見可能な病気例

  • 胆管がん
  • 胆のうがん
  • 胆石症
  • 総胆管結石症
  • すい臓がん
  • 逆行性胆管膵管造影検査
    (ERCP/造影目的)
  • 逆行性胆管膵管造影検査
    (ERCP/処置目的)
  • 内視鏡的乳頭切開術
    (EST)
  • 内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術
    (ENBD)
  • 内視鏡的逆行性胆管ドレナージ
    (ERBD)
  • 採石術

主な疾患の症例数の推移
(2018年度〜2022年度)

食道・胃・十二指腸内視鏡検査

食道・胃・十二指腸内視鏡検査

大腸内視鏡検査

大腸内視鏡検査

食道ESD

食道ESD

胃ESD

胃ESD

大腸ESD

大腸ESD

大腸EMR・ポリペクトミー

大腸EMR・ポリペクトミー

EUS

EUS

胆道(ERCP)

胆道(ERCP)